お口の中の二大疾患「むし歯」と「歯周病」。いずれも、口腔内常在菌が原因である感染症なのです。そのため、お薬での原因菌除去は不可能であり、失われた歯やそれを支える骨は再生能力がなく、自然治癒することもありません。そこで、従来のむし歯を削って詰め物やかぶせ物をするといった治療が行われています。
しかし、一度削ってしまった歯は、むし歯を再発させるリスクが非常に高いのです。削って詰めるという治療を繰り返していると、次第にむし歯が大きくなり、最終的には歯を失ってしまうことにつながるのです。
その反省から近年では、歯科治療に対する概念が、「むし歯ができたら治療する」という従来の考えから、「健康な状態を維持する」という考えに変わってきています。「痛くないから病気ではない」ではなく、悪循環を繰り返さないための予防歯科に力を入れていきましょう。
当院の予防歯科
当院の院長は、予防歯科におけるメディカルトリートメントモデル(MTM)を提唱した日吉歯科診療所の熊谷崇先生が主宰するSATオーラルフィジシャン育成セミナーを2007年に修了しております。MTMとは、定期的な歯のクリーニングだけでなく、さまざまな検査を通して積み重ねたデータに基づいて適切な予防を実践していく方法です。欧米に比べ、まだまだメンテナンスに対する認識が低い日本ですが、近年徐々に予防歯科の需要が増加してきています。その意識を高めていくことこそが、これからの歯科医師の役目だと考えています。
PMTC(歯のクリーニング)
歯科医院にて、歯科医師や歯科衛生士が行う歯のクリーニングをPMTCといいます。毎日の歯磨きでは取り切れないお口の中の汚れを、専用の器具を用いて除去していきます。歯と歯の間や、歯と歯肉の間など、歯ブラシの届きにくい場所までしっかりとクリーニングしてまいります。定期的にPMTCをお受けいただき、口腔内をいつも清潔でスッキリとした状態に保っていきましょう。
PMTCの効果
スケーリング(歯石除去)
スケーラーやキュレットという器具を使用して、歯に付着した歯石を除去します。歯石の沈着状況や部位などに応じて使い分けしていきます。歯磨きでは取り切れない歯石をキレイに除去することで、歯周病の予防や管理をすることができます。